露熊炭鉱(荒瀬炭鉱)跡へ3回目の探索

2022.11.24 thu

 露熊炭鉱(荒瀬炭鉱)跡へ3回目の探索に行ってきました!

この日の目的は前回の探索で場所を特定した本坑坑口と一坑坑口をこの目で確認することです。本坑坑口は土砂に埋もれていて、一坑坑口は水が貯まっていて前回は残念ながらその姿を見ることができませんでした。今回はスコップやクワ、バケツなどを持って坑口の姿を見る探索にいざ出発です!

  スコップやクワ、バケツなどを手に坑口へと向かう探索隊。

  本坑坑口と一坑坑口の場所。地図を見ると坑口や選炭場のほか、事務所や神社、社宅などがあって当時炭鉱で仕事をしていた人たちが仕事をしながらこの場所で暮らしていたことが分かります。

  まずは本坑坑口に覆われた土砂を掘り出します。

  スコップで掘っても掘っても土の中でツタが生い茂っていてスコップがうまく機能せず、なかなかうまく掘り出すことができません・・・。

  ある程度まで掘ってみたものの、やはり人間の力では限界がありました。露熊炭鉱が閉山してからおよそ60年、その長い期間を経て坑口は厚い土砂で覆われてしまったようです。

  本坑坑口の周辺からは前回の探索時でも見つけた古い電気器具(がいし)がもう一つ見つかりました。

  続いてさらに奥に進み、一坑坑口周辺に貯まった水を抜く作業です。持参したバケツでひたすら水を汲み出します。

  交代しながらひたすら水を汲み出すと、、、

  水はほぼなくなって、泥水だけになりました。

  泥を取り除くものの、なかなか坑口は姿を現しません。

  残念ながら作業はここまで。一坑坑口も本坑坑口と同様に、およそ60年の経年によって周辺の地形も変わり坑口周辺も土砂に埋もれてしまって、そう簡単にはその姿を見ることができなくなっていました。

  屋台などで売られている子供向けのバルーンのようなものが一坑坑口周辺に落ちていました。戻ってから調べてみると「光戦隊マスクマン」(1987年〜1988年放送)のものでした。炭鉱の閉山よりもずいぶん後の時代なので、どこかから飛んできたのでしょうか。

  一坑坑口のすぐ上にある社宅跡にも行ってみました。当時この場所には炭鉱で働いていた人たちが住んでいた社宅が2棟建っていて、斎藤一雄さんは小学生の頃にこの社宅に住んでいた叔父さんと従兄弟を訪ねたことがあるそうです。

  社宅跡を歩く斎藤一雄さん。意識だけが小学生の頃に戻って、当時の情景が見えているのでしょうか。

  社宅跡に残っていた木道。敷地内を横断するようにびっしりと敷き詰められていました。

  坑口の姿を見ることができず途方に暮れる探索隊。今回の探索では自然の力と人間の非力さを見せつけられる結果になりました。左から湊睦弘さん、小林竜也さん(北秋田市地域おこし協力隊)、斎藤一雄さん。

  今回も松岡勇さん提供の露熊炭鉱平面図が大変役に立ちました。

次回あるかどうかは未定ですが、とりあえず今年の露熊炭鉱跡への探索は終了となります。最後まで読んでいただきありがとうございました!

露熊プロジェクト TSUYUKUMA PROJECT

秋田三十景の景勝地として知られていた北秋田市荒瀬「露熊山峡」を地域住民の手で復活させるプロジェクト